1日1万歩を歩けなくても大丈夫です。大切なのは「歩数」だけではありません。
「健康のためには、毎日1万歩を歩かないといけない」
そう考えて、歩数計の数字に追われていませんか。
仕事や家事をしながら毎日1万歩を達成するのは、簡単ではありません。
夜になって歩数が足りないことに気づき、家の中を歩き回った経験がある方もいると思います。
でも、安心してください。
健康のために、全員が毎日1万歩を目指す必要はありません。
大切なのは、今より少し歩くこと。
そして、いつもの歩行に数分だけ早歩きを加えることです。
今回は、歩数の数字に振り回されず、無理なく健康効果を高める歩き方を紹介します。
1万歩は、絶対に達成すべき数字ではありません
そもそも「1日1万歩」という目標は、医学研究から決められた数字ではないとされています。
近年の研究では、歩数が増えるほど健康上のリスクは下がる傾向が確認されています。
一方で、その効果は年齢などによって異なります。
2022年に発表された大規模な分析では、死亡リスクの低下が緩やかになる目安は、60歳以上で1日6000〜8000歩、60歳未満で8000〜1万歩程度でした。
2025年の研究でも、1日2000歩の人と比べて、7000歩の人では死亡や心血管疾患、認知症など複数のリスクが低い傾向が報告されています。
4000歩程度でも、一定の健康効果が期待できるという結果でした。
つまり、目標は必ずしも1万歩でなくていいのです。
普段3000歩の人が、いきなり1万歩を目指す必要もありません。
まずは3500歩。
慣れてきたら4000歩。
このように、今より少し増やすことに意味があります。
歩数だけではなく、歩く速さも意識する
同じ距離を歩いても、歩き方によって体にかかる負荷は変わります。
買い物中にゆっくり歩くことにも、もちろん意味はあります。
ただ、心肺機能への刺激を増やしたい場合は、いつもの歩行に早歩きを加えるのがおすすめです。
目安は「会話はできるけれど、歌うのは難しい」と感じる速さです。
これは、中程度の運動強度を判断する方法として使われています。
息が少し弾む。
体が少し温まる。
でも、苦しくて会話ができないほどではない。
このくらいを目安にしてください。
なお、歩く速さだけで健康効果が決まるわけではありません。
歩数、歩行時間、体調、年齢なども関係します。
「歩数か速さか」と二者択一で考えるのではなく、無理のない歩数に、少しの早歩きを組み合わせるのが現実的です。
おすすめは「次の電柱まで早歩き」です
最初から30分間、ずっと早歩きをする必要はありません。
普通の速さと早歩きを、交互に繰り返してみてください。
たとえば、次の電柱までは早歩き。
その次の電柱までは、いつもの速さ。
横断歩道を渡る間だけ、少し速く歩く。
駅から職場までの最後の5分だけ、歩幅を広げる。
この程度から始めれば十分です。
運動するための特別な時間を作ろうとすると、続けるハードルが上がります。
通勤や買い物など、毎日の移動を少しだけ運動に変えるほうが習慣にしやすいです。
歩くときは、2つだけ意識してください
歩き方には、たくさんの注意点があります。
でも、最初からすべてを直そうとすると、歩くこと自体が面倒になります。
まず意識してほしいのは、次の2点です。
①目線を少し遠くに向ける
スマートフォンや足元を見続けると、背中が丸まり、歩幅も小さくなりやすいです。
15〜20メートルほど先を見るつもりで、目線を上げてみてください。
無理に胸を張らなくても、姿勢を保ちやすくなります。
②歩幅を少しだけ広げる
普段より半歩ほど広く歩くつもりで進んでみてください。
歩幅が広がると、自然に歩く速度も上がりやすくなります。
ただし、大股にしすぎる必要はありません。
腰や膝に痛みが出る場合は、すぐに元の歩幅に戻してください。
歩き始める前に、靴も確認してください
歩数やフォームを意識していても、靴が合っていなければ足を痛めることがあります。
確認したいのは、次の3点です。
・つま先に1センチほど余裕があるか
・かかとが靴の中で大きく動かないか
・靴底が極端にすり減っていないか
靴を買う場合は、足が少しむくみやすい夕方に試す方法もあります。
左右両方を履き、実際に店内を歩いて確認してください。
長く歩いたあとに足や膝が痛む場合は、歩き方だけではなく、靴のサイズや状態も見直してみましょう。
続けるコツは、歩くこと以外に目的を作ることです
ウォーキングが続かない理由の一つは、単調になりやすいことです。
そのため、歩くこと自体を目的にしすぎないほうが続きます。
好きな音楽やポッドキャストを聴く。
知らない道を歩いてみる。
季節の花を探す。
散歩中に写真を撮る。
お気に入りの店まで歩く。
このように、小さな楽しみと組み合わせてみてください。
毎日完璧に歩く必要もありません。
雨の日や疲れている日は、休んでも大丈夫です。
週に数回でも、続けることのほうが大切です。
今日から「プラス5分」を試してください
1万歩という数字に縛られる必要はありません。
普段あまり歩いていない人は、まず今より5分多く歩いてみてください。
すでに歩く習慣がある人は、そのうち2〜3分を早歩きに変えてみましょう。
今日の帰り道、次の角まで少し速く歩く。
最初の一歩は、そのくらいで十分です。
あなたは普段、1日にどのくらい歩いていますか。
歩く習慣について困っていることがあれば、ぜひ返信で教えてください。
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※持病がある方、運動中に胸の痛みや強い息切れ、めまいなどが出る方は、無理に運動を続けず、医療機関に相談してください。


「1日1万歩」という数字にとらわれて義務感で歩くよりも、今の歩数にプラス5分したり、電柱1本分だけ早歩きを混ぜたりするアプローチにすごく納得しました。特別な運動時間を無理に作らなくても、毎日の移動の中で少し変化をつけるだけで効果があるのはありがたいですね。